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桑名市立城東小学校は、令和5年度に創立150周年を迎えた伝統ある学校です。漁港のある赤須賀地区を中心とし、一部複式学級を含む総勢48名の小規模校。校区内には、赤須賀漁港・漁業を中心とした赤須賀地区の他に、

田畑が広がる農業を中心とした東野・地蔵地区がある。多くの地域の方や保護者は地区にある小学校へ深い愛情を持っていて、地域ぐるみで子ども達を育てていくという意識で学校を支えてもらっています。

歴史としては、明治6年に赤須賀学校として設立され、幾度かの名称変更や建替などを繰り返しながら、平成6年に現在の校舎の建替を行い現在に至ります。赤須賀漁協や地域の要望と支援により児童が一同に会して昼食をとることができるランチルームが併設されているなど、地域の学校として支えていただいています。地域にある赤須賀漁港は、桑名の名産である「はまぐり」「しじみ」漁で有名です、赤須賀地区は、他の多くの漁村と同様に漁業資源の枯渇と後継者に苦しむ状況から、環境保全の取組や資源回復の努力の結果、漁獲量ゼロに近かった状態からの回復をとげ、後継者の育成も進んでいる。その取組を含めて、子ども達の教育活動へと干潟観察会や稚貝放流、揖斐川上流の東白川小学校との交流など様々な協力をいただきながら、平成14年より「はまぐりプロジェクト」と名付けて学習を進めている。


特色ある教育活動

(1)なかよし班の取組

 全校児童を縦割り班にして1班14人ほどの4班構成の「なかよし班」を組織し、春の遠足を皮切りに、スポーツテスト、なかよし班遊び、運動会などを行っている。取組の中では、高学年の児童が低学年の児童を常に気にかけ、手助けをする姿がよく見られる。また、低学年の児童は高学年の児童に親しみをもち安心して学校生活を送ることができる。特に6年生は、これまでの上級生から受けた行動をもとに、下級生にむけてリーダシップをとりながら積極的に活動する姿がみられる。最初の取組である遠足では、入学してきた一年生にも楽しめるように活動内容を考えた上で、一年生教室に出向いて一緒に動いて説明するなど積極的に関わる姿が見られた。また、本校には地域の方の尽力で併設されたランチルームがあり、毎日の給食をなかよし班で座ってとる。そこでも、楽しく関わりながら面倒よく動く高学年の姿が見られる。これらの関係性は、通学班においても相乗効果を生み出し、上級生がリーダシップを発揮する姿が各通学班でも目にすることができる。

(2) はまぐりプロジェクトの取組

 はまぐりプロジェクトは3年生から年をおって展開していく。概要は以下のとおり。

 3年生は、まず地域にある「はまぐりプラザ」を訪れ、館長さんから赤須賀の漁業の話を聞く。実際の漁具などの展示や漁の動画を見ながら、現在の漁の状況やこれまでの取り組みなどの説明を受ける。次に学区内にある「しぐれ工場」を見学し、桑名の名産であるしぐれ加工について学習を深めていく。

 4年生では、赤須賀漁協青壮年部の方に来校いただき、実際の漁の様子を動画やパネルなどで説明いただく。実際に漁を行っている漁師さんの体験談を聞き、その上で児童の疑問に丁寧に答えてもらうことで理解が深まっていく。また、別日には実際に赤須賀漁港にて、船が入ってきて貝を選別するなどの港で働く様子やセリ場での実際のセリの様子を見学させていただく。実際に目にすることで感じたり学び得るものが沢山あると実感する。

 5年生では、秋にはまぐり種苗生産センターに出向いて、種苗についての説明とその後の育成として畜養池の見学をさせてもらい、はまぐりの栽培漁業について学ぶ。これまでの学習してきた漁協の方々の具体的な資源回復の取り組みを目の当たりにして、改めて夏休みに行った干潟観察を振り返る機会となる。その後別日に、漁協と連携して漁船に乗せてもらい長島沖への稚貝放流をさせてもらっている。

4年生と5年生は合同で、赤須賀漁協の全面協力を得て、夏休みに漁船にて人工干潟に運んでもらっての「干潟観察・学習会・交流会」を実施。秋には「山・川・海~思いやりの森造成運動」の一環として岐阜県東白川町で植樹活動を行う。これらはどちらも東白川小学校4年生との交流事業として実施している。

 6年生では、はまぐりプラザにある食堂はまかぜの方に来校していただき、「はまぐり料理」の調理実習を行う。これまでの体験や取組を思い出し振り返りながら卒業を迎える。

(3)干潟観察会・学習会・交流会

 一学期に干潟観察会を東白川小学校4年生を招いて実施する。事前にオンラインで自己紹介などを中心に交流をした上で、赤須賀漁港に来てもらっての干潟観察会を行う。

 各班でそれぞれ漁船に乗せてもらい、伊勢湾岸自動車道の影となる水上に船を並べて留め昼食をとる。その後、人工干潟近くでボートに乗り換えて干潟に上陸する。

 干潟では、漁船に乗った班でまとまりながら潮干狩りの手順で貝や蟹などをつかまえる。中には大きなはまぐりを採ることのできる児童もいる。

 干潟から漁港に戻り、はまぐりプラザにて三重県津農林水産事務所の方から、干潟の生き物や干潟の役割、川の上流から下流までのつながりについて教えてもらい、その後漁師さんも交えて学習会を行う。また、その後は交流会を通じて互いに気づいたことや感想など親交を深める。

(4)「山・川・海~思いやりの森造成運動」への参加

 秋には赤須賀漁協含む三重県漁業協同組合連合会の方々と岐阜県東白川村へバスで移動して「山・川・海~思いやりの森造成運動」に参加する。これは、伊勢湾の漁場環境が悪化している中で、森の恩恵を漁業者が受け止め、林業や川周辺の人々には流木や生活ゴミの投棄で海が汚れている現状を理解し、それぞれが地域での活動を見直そうという取組である。伊勢湾の水の8割が木曽三川から流れ込んでいるそうである。

 児童達は森の造成・整備の中で、植林をさせていただく。漁協の方々が森の木々の下草を刈ったり、地元の方が電動のこぎりで巧みに林を整備する様子を観察しながら、これまでの学習と結びつけて考える機会となる。赤須賀地区のみならず、三重県各地の漁協関係者と共に行事に参加させてもらうことで、より広い視野で取り組んでいることも理解を深める一助となる。その後、東白川小学校に移動して、東白川村の伝統産業のひとつであるしめ縄づくりなどに取り組みながら、山村での生活に触れつつ、夏以来の東白川小学校の4年生との交流を深めている。

(5)旧幼稚園園庭の利活用~栽培畑への転用
 令和6年度に、学校敷地内にある閉園になっていた旧幼稚園園庭の利活用について城東地区まちづくり協議会に相談した。それまで閉園に伴って園舎とともに園庭へは立ち入り禁止となっていた。そこでまちづくり協議会の支援をうけて、園庭の遊具を撤去し、農家の方を紹介いただいトラクターで土を耕しもみがらを蒔いたりして、栽培用の畑へと転用させた。園庭ではさつまいもを栽培し、秋には焼き芋を味わう。砂場であった場所にある日よけ用の骨組を利用してネットを張り、へちまなどの蔓植物の観察施設を設けたり、モンシロチョウの観察ができるようにキャベツを植える畑も作った。もともと園舎横のテラスは日当たりもよく手洗い場所もあるため、トロブネによる5年生の米づくりの稲や1年生の朝顔や2年生の野菜栽培の鉢が並ぶ。立ち入り禁止となっていた園庭を学習ができる場所として活用し、水やりをする朝には元気な声や笑顔がたくさんあふれている。
 収穫を終えて春までのあいだは、桑名の名産であるなばなを植えて花がさくのを楽しんでいる。これらもまちづくり協議会の支援を受けて農家さんの指導の下、活動を展開している。

学校概要




◎学校教育目標
「たくましく 人間性豊かな 子どもの育成」
○めざす子ども像
 ・自ら考え,進んで学ぶ子
 ・相手の思いにたてる子 
 ・力を合わせて,楽しく活動する子
 ・最後までやりぬく子
 ・心も体も元気な子  

○めざす学校像
・子どもにとって安全で楽しい学校
・学び合い、学習意欲を高める学校
・地域に開かれた信頼される学校
・子どもと教職員を大切にする学校